物価上昇で貨幣の価値が下がっていく経済環境でも、資産を守り、増やしていくにはどうすればいいか。現金主義から抜け出す方法を、経済アナリストの森永康平氏に聞いた。「プレジデント」(2023年1月13日号)の特集「人生後半のお金戦略」より、記事の一部をお届けします。
携帯電話アプリを使用して外国為替トレーダー
写真=iStock.com/Vanessa Nunes
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現金一辺倒の資産構成を見直そう

最近、身の回りの様々なものが値上がりしています。天候や市況など外部要因の大きい生鮮食品とエネルギーを除いた「コアコアCPI」と呼ばれる消費者物価指数の最新値(2022年10月)でも、前年同月比2.5%上昇と消費増税の影響を除けば1992年以来の高い伸び率でした。長らくデフレに苦しんだ日本経済がいよいよインフレに転じたかと、あちこちで話題になっています。

言うまでもなくインフレはモノの値段が上がり、貨幣の価値が下がっていく現象です。現金を多く保有していると実質的な資産価値は目減りしていってしまうため、株や不動産や貴金属などの投資商品に換えて保持するのがいいと言われます。だからでしょうか、ここへきて「すぐにでも投資をしたほうがいいですか?」「何を買ったらいいですか?」という質問をよくいただくようになりました。

「プレジデント」(2023年1月13日号)の特集「人生後半のお金戦略」では、本稿のほか、「2023年、今すぐ『年金』を増やす具体策」「最期を迎える場所別・70歳からの30年安心マネープラン」など、長生きしても安心な「お金の備え」を紹介する記事が満載です。ぜひお手にとってご覧ください。