Answer(小川さんの答え)

1 基本の考え方 宿題は授業の延長上にある

宿題に関する相談は、枚挙にいとまがありません。あるとストレス、ないと不安になるのが宿題ですから、宿題に悩まないで済む親子はごく一部、成績が順調に伸び続けている子たちだけなのです。

さて、宿題管理の大前提は、宿題の位置づけを「演習を通じた理解の強化」ととらえることです。もっと具体的に言えば、授業でやりきれなかった演習が宿題であり、宿題の位置づけは授業で扱った内容理解の延長上に置かれています。すなわち、「理解をより深めるために宿題がある」という、この定義が、意外に見落とされがちなのです。

そのために、すでに理解しきっているレベルの問題をこなしたり、逆に理解できていない問題を無理に解こうとしてしまうわけです。いずれのケースでも理解の深まりは得られません。どのレベルの問題を宿題でこなすべきか。この見極めが、宿題管理の難しさなのです。

宿題管理の難しさから、演習はすべて塾の管理下に置いて、宿題は一切出さないという中学受験塾も存在します。そういった塾が完璧に演習強化を実現できているかどうかは別にして、宿題が出る塾に子供が通っているならば、ママの宿題管理力が子供の成績に直結するのはもちろんのことです。

質も量もますます手に負えなくなる宿題と、どう付き合えばいいのでしょうか。