「ソニーのEV」は世界を制圧できるか
aibo復活後、同チームが取り組んだのはEV(電気自動車)の試作車開発だった。「人に寄り添う」という「共感」を追求する点、ハードではなくソフトがコア技術になる点が、aiboと通底していた。わずか2年で彼らは実走行が可能なレベルの試作車を開発した。
そして2022年、ソニーグループはEV事業への本格参入に動き出し、ホンダとの提携を発表。すでに自動車大手に新興企業を加え、世界的な激戦になっているビジネス領域だが、aiboチームも率いた常務は、ソニーは「EVではなくモビリティ」をやろうとしており、それは「ソフトウエア・デファインド・カー(ソフトが定義する車)」である、と明言している。
ソニーの「野性」が今後もいかに発揮されるのか、これからも目が離せない。