「教えてやろう。簡単だ。『行きたいと思うこと』だ」。

行きたいと思っても行けるかどうかはわかりませんが、行きたいと思わない人は絶対に行けないということです。

自ら「ダメ出し」さえしなければ「チャレンジ目標」は簡単に決まります。目標が決まれば、それをかなえるための計画と努力が始まります。

そして、失敗や挫折を繰り返しながら、人は工夫・成長し、目標へと近づくのです。

目標達成を阻むルールを疑う

新しく目標を立てて進み出しても、できない理由が次々に出てくることがあります。組織の中にそれを規制するルールがあったり、複雑な稟議があったり……。これがあるとプロジェクトは時間切れを起こしたり、骨抜きになってしまったりします。

仕事からの途中でぼやけたビジネスの人々
写真=iStock.com/AzmanL
※写真はイメージです

大きな組織、歴史のある組織ほど、こういうことがあるものです。

これは大失敗を防ぐ、組織の「防衛本能」です。どこかで誰かがミスや不正をすると、また一つ事前チェックプロセスが加わります。組織の大きさや歴史の長さがその数を増やすわけです。

しかしこれにかまってばかりいたのでは、物事が前に進みません。そこでここでは工夫が必要です。私は次のようなことをしています。

①(「ルールがある」と言われたら)それが本当にルールとして存在しているか調べる

「ルール」は単なるその場での思いつきや習慣、ローカルルールであることが多いものです。

②ルールには例外があると考える

「申請資格は主任以上」であれば、「主任」の人の名前を借りる、あるいはそのときだけ「主任相当」にしてもらうなどの例外対策がとれないか考える。

③ゴールに向けた最短距離を描いて走る

例えば「最終合意者」に最初に合意してもらうなど、ルールにはしたがいつつも、最短ルートを考える。

ただ今後もし、あなたが組織のルールを作ったり運営したりする立場になったら「事前チェックプロセス」を増やすのではなく、まずは物事を進めてみて問題があれば責任をとるという「結果責任プロセス」に変えられると、組織の目標達成は早まります。

来るべきその日のためにプランを温めてみてください。

何かを始めるのに遅すぎることはない

Nothing is too late to start.

私がかつてお世話になったアメリカ人の起業家で、ベトナム戦争帰還兵の方がよく口にしていた言葉です。「何かを始めるのに遅すぎるということは何もない」という意味です。

ニューヨークのブロードウェイでミュージカルスターを目指していたのですが、ベトナム戦争に行くことになり、戦場で数年を過ごした後、彼は今、ハワイでミュージカルスクールを経営しています。そんな人の言葉なのでこの言葉には重みを感じます。