●親の悩み3:「子供がいつまでも動画を見ている」

仕掛け:大きな画面で親も一緒に見る

テレビのダラダラ見、大人でもありますよね。先にも記しましたが、まず、引き出しにしまうなどして、リモコンを目につく場所に置かないことです。そして、テレビをつけるときに「僕は○○という番組を見る」と声に出させ、リモコン置き場に取りに行かせます。言語化して脳に指令を出しておくと、「○○」を見たことで満足し、ダラダラ見はなくなります。ゲームや動画も同様です。

タブレット端末やスマホを使っている場合は、面白いと感じている動画やゲームについて、子供にプレゼンさせてください。本当に面白いものは喜々として話しますが、そうでもないものは口ごもってしまうはず。そして、子供が面白がっている動画を、大画面で親も一緒に見てみましょう。

家の壁一面に映ったサッカーのリアルなテレビ中継に熱狂する人たち
写真=iStock.com/Dmytro Aksonov
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もともと脳は、眼球運動が小さく、隠れてコソコソとやることに依存する傾向があります。スマホやゲーム機の小さい画面はダラダラ見を助長させるのです。大画面で、親と面白さを共有できたら、その動画1本で満足できるはずですよ。

親が一緒に見る時間がとれない場合は、動画やゲームで満足する時間がどれくらいか、タイマーで計ってみてください。動画スタートでオン。もういいやでオフ。それで子供が満足する大体の時間がわかります。30分で満足するなら、それを1単位として子供自身に認識させます。すると、「明日は休みだから今日は3単位かな」「宿題が多いから1単位にしておこう」というように、自分でコントロールできるようになりますよ。

●親の悩み4:「子供が朝の準備ができない」

仕掛け:ビンゴゲームにする

朝の準備といっても子供にとっては、洗顔、着替え、食事、歯磨き、ランドセルの準備……と、やるべきことが多岐にわたります。前述した通り、子供は課題や情報が多いとパニックになってしまう可能性があります。ダラダラしているのではなく、何からしていいのかわからず困っている状況かもしれません。

そこでお薦めなのが「9ブロック・タスク」という手法です。大きな課題を9つのスモールステップに分解して、それを脳に見せるという手法です。

例えば学校の準備なら、「時間割を調べる」「教科書を入れる」「ノートを入れる」「筆箱の中の確認」「宿題の確認」「提出物の確認」「絵の具や笛、体操着など道具の確認」「連絡帳」「ハンカチ、ティッシュ」の9項目を3×3のマスに書き入れるのです。済んだものに○を付けて、3項目が並んだら「ビンゴ!」と言うなど盛り上げながらさせてみましょう。

最初は○が3つだけでも目をつぶってあげて。小さな達成感を与えながら、徐々に9個全部○を目指します。

着替えなら、「パジャマを脱ぐ」「下着を着替える」「靴下右をはく」「靴下左をはく」「上着を着る」「ボタンを留める」「ズボンをはく」「帽子の準備」「マスクの準備」で9項目。

慣れてきたら「朝の準備」としてまとめて、「着替え」「ランドセル」「食事」などレベルを上げてみましょう。