発売3カ月前まで別の商品名だった

あきれるほどストレートなネーミング。キャッチフレーズの「ツンとこなくて、使いやすい」も、商品の特徴を過不足なく伝えて見事である。2009年2月の発売から1年間で約450万本を販売したが、これは初年度計画を10%以上も上回る好成績。お酢の世界に「やさしいお酢」という新ジャンルを切り開きそうな勢いだ。

新美佳久 にいみ・よしひさ●1964年、愛知県生まれ。87年信州大学農学部卒業、ミツカン入社。開発技術担当5年、原料購買担当3年を経て、マーケッターに。現在、家庭用ドライビジネスユニット製品企画部部長。

「お酢は健康食品のイメージが強く、できればいろいろなシーンで利用したいが現実には使いにくい」。お酢のトップメーカーであるミツカンは、消費者調査などを通じて、このような傾向があることをつかんでいた。

使いにくい理由とは、大きく分けて「メニューが浮かばない」「ツンとくる独特の酸味が苦手」の2つ。製品開発で対応できるのは後者である。そこでミツカンは、お酢に揮発性がある酢酸以外の複数の有機酸(果汁など)を配合することで「ツンとこない」新商品を実現した―。