大前さんのMIT時代(1967年9月~1970年6月)は、決して「詰め込み教育」の日々ではなかった。文化都市ボストンで音楽を楽しみ、休日には全米を旅して歩いた。そして何よりも、今に繋がる大前さんの「視野」を、最高の恩師が大きく拡げてくれた豊かな時間があった。

「一生の師」との出合い

MITを舞台とする映画(たとえば「グッド・ウィル・ハンティング」)には必ず出てくる同校のシンボル「グレート・ドーム」(写真提供・日本MIT会)

3年足らずのMIT時代は、短くも充実した日々だった。何物にも代えがたい素晴らしい経験をたくさんさせてもらった。