住宅メーカーの営業現場は従業員の出入りが激しい。約10年にわたって住宅メーカーの営業として働いていた屋敷康蔵さんは「中堅以下の住宅メーカーでは中途採用がほとんどで、新入社員が長く働くことが少ない。そのため、40代以上で転職してきた『新入社員』も容赦なく使いつぶされる」という――。(第1回/全2回)

※本稿は、屋敷康蔵『住宅営業マンぺこぺこ日記』(三五館シンシャ)の一部を再編集したものです。

ベンチに座って落ち込んでいるサラリーマン
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ひどいときには1年、2年と工事がズレる

今はもうだいぶ落ち着いているが、福島県の住宅メーカーはどこも、東日本大震災のあとの数年間、建築バブルに沸いた。たしかに景気もよく、「稼げるでしょ」などとよく言われたが、その見返りに過酷な労働も強いられることとなる。