ベッドに入る前に電子書籍を読むのは自殺行為なのか

この線で研究を続けると興味深い発見につながる可能性があります。そして、時には小さな効果であっても重要です。自転車競技のチームは、1マイル当たりのタイムを1000分の1秒削るために、より完璧なコース取りを何とかして探そうとするでしょう。その差は、金メダルと銀メダルを分けるのに十分なはずです。チームドクターが喘息薬の処方も十分行っているのであれば、なおさらです。

とはいえ、本書の読者――世界を解明しようとし、遭遇するリスクや困難をどうやって舵取りしていくかを理解しようとしている人です――としては、2つのことがらの間に統計学的に有意な関連があるかどうかは、それ自体では知的な興味をひきません。

たとえば、ベッドサイドの照明を消してパートナーが眠れるように、就寝時は印刷した本の代わりにキンドルを使いたいと思うかもしれません。関連を見つけられるかどうかは大して気になりません。気になるのは、その関連がどのくらい大きいかです。

就寝前に4時間電子書籍を読むと睡眠時間が10分減る

就寝前に画面で読書することの効果はどのくらい大きいのでしょうか? まあ、ほんのわずかです。さきほどの研究の参加者は、就寝の4時間前(4時間ですよ!)に、紙の書籍または電子書籍を読むよう指示されました。

そして、「ベッドに入る前に電子書籍を読むのは自殺行為」の短い記事ではほとんど触れられていませんでしたが、電子書籍を読んだ晩は、被験者は寝るのが平均して10分遅かったのです。それが毎晩のことなら、睡眠時間が10分減るのは問題かもしれませんが、毎晩ベッドで4時間も本を読む人がどこにいるでしょうか?