デジタル系スタートアップ企業の人気も上がっているワケ
なお、優秀な若手人材たちが注目している業界はコンサルティング業界だけではありません。2021年度卒の東大生(学部卒)の就職人数順ランキング1位が楽天であることからもわかるとおり、Googleなどのビッグテックやサイバーエージェントなどのメガベンチャー、デジタル系スタートアップ企業への関心も高まってきています。
これらの企業も上述の若手人材層のキャリア観にフィットしていることから、今後人気がますます高まっていくことでしょう。さらに、就職という道を選ばずに起業する学生も、東京大学をはじめとするトップクラスの大学では珍しくありません。
つまり、単にコンサルティング業界が注目されているということではなく、優秀な若手人材の新しいキャリア観にフィットした仕事が選ばれているということを理解しておく必要があります。
優秀な若手人材の確保は以前よりも重要な課題に
優秀な若手人材は「厳しくとも、自分が成長できる環境に身を置き、やりがいのある仕事」を求めています。彼らは自身のキャリア観とのフィットを大切にしているからこそ、採用企業はその変化を的確に捉え、採用プロセスや人事制度を見直していくことが不可欠です。
それは一朝一夕にできることではありませんし、企業によっては大きな変化を伴います。当然、社内でも意見が割れることもあるでしょう。
しかし、それでも優秀な若手人材を採用できる体制を整えることは、現代の企業にとって、採用の枠を超えた企業経営の根幹に関わる重要な課題といえます。
仮に優秀な人材を採用できない組織運営をしていたとすると、いったいどのようなことが起こるでしょうか?