自己肯定感に大きな差がある日本とドイツ
2019年6月、内閣府は「我が国と諸外国の若者の意識に関する調査(平成30年度)」を発表しました。
この調査は、日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、スウェーデンの7か国の若者(13~29歳)に、人生観や学校、家庭、国家などについてアンケート調査したものです。
それによれば、「自分自身に満足している」という質問に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた日本人は半分弱で、調査国中で最低だったのに対して、ドイツ人はその2倍近い8割以上で、アメリカ、フランスに次ぐ数字となっています。
さらに、「自分には長所があると感じている」という質問に「そう思う」「どちらかといえばそう思う」と答えた日本人は6割強いましたが、これも調査国の中では最低でした。
一方、ドイツ人は実に9割以上に達し、調査国の中でトップでした。ドイツ人がいかに自分に自信があるかをよく示しています。
また逆に、「自分は役に立たないと強く感じる」という質問には、日本人は5割弱しか否定しなかったのに対し、ドイツ人は最も多い7割弱が否定しています。
これらのデータから読み取れるのは、日本人の自己肯定感の低さ、そしてドイツ人の自己肯定感の高さです。
また、2017年に統計ポータル「スタティスタ」が行なったアンケート調査によると、「自分の生活に満足していますか?」という問いに対して、ドイツ人の「非常に満足している」「かなり満足している」と答えた比率は93パーセントに達しました。
一方、内閣府が2017年8月に発表した「国民生活に関する世論調査」によると、現在の生活に「満足している」「まあ満足している」と答えた日本人の比率は73.9パーセントに留とどまっています。
なぜ同じ経済大国でありながら、このような差が生まれてしまうのか? その大きな要因は、「自己肯定感」を高める生き方をしているかどうかの差にあるのだと、私は自らの経験を通して気づきました
赤ちゃんとは別のベッドで寝る
私は妊娠8カ月のお腹を抱えてドイツに移住し、その2カ月後の1999年1月に長男を出産しました。
産婦人科検診からカルチャーショックの連続でしたが、出産は世界共通と思っていた私は、出産当日は想像していたより怖くありませんでした。
でも、その直後から、日本とドイツとでは育児の仕方がまったく違うことを知り、その後もさまざまな驚きに対応していくことになりました。