では、論より証拠と、フューチャーセンターの世界観を体験し、フューチャーセンターに魅了された変革リーダーたちの言葉を聞いてみましょう。ご登場いただくのは、飲料メーカーのコーポレートブランド責任者、IT企業 のマーケティング部長 、ITサービス企業 R&D企画Fさん、認知症関連NPOの理事、空間デザイン会社のマーケッター、電鉄企業の事業プランナー、ITベンチャー経営者Dさんの7名です。あなたの組織にも当てはまることが、たくさん出てきていると思います。では、じっくりと彼ら彼女らの声に耳を傾けてください。

本連載では、この座談会をはじめの一歩として、「フューチャーセンター」について、その背景と概要からハウツー、そして本質まで、しっかりとお伝えしていきたいと思います。この記事を片手に、多くの意志をもった変革者の皆さんが、フューチャーセンター・セッションを開催し、さらには自らがフューチャーセンターを開設し、社会変革の中心地となる場のネットワークが広がることを心から期待してやみません。

フューチャーセンターとの出会い

――最初に、皆さんがフューチャーセンターに興味を持ったきっかけをお聞かせください。

飲料メーカー コーポレートブランド責任者 Aさん『何で、できないんだ?』という犯人さがし、言い訳が社内に広がってきているような気がしていました。足下のことだけをやっていてはダメ、このままじゃダメだと思っていたのですが、どうすればいいのか分かりませんでした。そんなとき、フューチャーセンターの話を聞いて、『これだ!』と感じました。全然違う軸でものを考えることが、大企業にとって本当に必要なことだと思います。会社には、『自分の仕事を120%やってこい』という古い体質があります。でも、『その仕事、何のためにやるの?』をいかに考えてもらうか、それがもっと大切になってきています。

IT企業 マーケティング部長 Cさんそうそう。日本人は、『目の前のことを片付ける』ことが得意なんです。だからいつも、『目の前のことを片付ける』ことにばかり、気にしている。だけど、本質的には何も片付いていない。そんなことばかりです。