「セレブの妻」の条件
いまの条件をまとめましょう。
「Jリーグの選手やIT企業のお金持ち」の妻になるための条件は? もともとゆとりのある家庭で育ち、美貌と体型に恵まれて自分磨きに励み、CAやモデルなど人目につきやすい職業につき、他の女性に勝ちぬき、家事育児を完璧にこなして泣き言や文句を言わず、夫の体調管理にいそしみ、状況に応じて語学力や社交力を発揮し、一生脇役に甘んじることが覚悟できる女性……。あなたにその条件はありますか?
無理なら早めにあきらめてください(笑)。
それに結婚は「上がり(ゴール)」ではありません。シンデレラ物語の最後は「王子さまとお姫さまはそれから幸せに暮らしましたとさ」になっていますが、それから後の人生の方が、ずっと長いです。結婚には、「しまった、失敗した!」もあります。現にあなたのお母さんは結婚に失敗してキャンセルした女性ですね。それに失敗とわかってもキャンセルできずに、もっとつらい思いをしている妻たちもいます。DV(ドメスティック・バイオレンス)を受けている女性たちです。Jリーグの選手なんて腕力ありそうだから、こういう男性にDVをふるわれたら、おお、こわ。
「経済的自立」の大切さ
だからあなたのお母さんの言うことは、正しいんです。あなたより長い人生を生きて、自分の失敗から学んだお母さんの言うことには、たとえ聞き飽きたとしても、真理があります。あなたの年齢だと、ちょっと母親に反発してみたいんでしょう。キモチはわかります。でもね、自分の身の丈に合った相手を選んで、心からくつろげる家庭を築く方がずっとよくないですか? どちらかが主役で他方が脇役の人生じゃなくて、主役同士で助け合って生きる人生ってすてきじゃないですか?
人生には選択がつきもの、選択には失敗がつきもの。失敗したときにやりなおせるのも大事なこと。そのための最低限の条件が、お母さんのいう「経済的自立」です。お母さんはそれを身を以てあなたに示してくれているんですね。
ママみたいになりたくない!
【Q】ママは、完璧な専業主婦です。雑誌の『VERY』や『STORY』にもでれるくらいお洒落だし、家事もできる人です。パパとも仲がいいです。でも、私は家族に尽くすだけの人生はいやです。これってママを裏切ることになりますか?
【A】おやおや、前の質問と正反対ですね。
あなたのママ、『VERY』の読モ(読者モデル)が務まるような女性なんですか。糠みそくさくないし(ってったって、もう通じないか。糠床のあるお家なんて今どき珍しいもんねえ)、お洒落にお金をかけるほど経済的に余裕があって、パパの稼ぎもきっといいんですね。こうなりたいという、人のうらやむ「お手本」をロールモデルっていいますが、あなたにとってはママは、こうはなりたくないっていうカウンターモデル(反面教師)なんですね。
なぜでしょう?