「家庭の借金」とは別のもの
――へえ~、初めて聞きました。
【藤井】「財政破綻論」を信じ込んでいる人のほとんどは、この事実に気づいていません。だいたい「政府の借金」と「家庭の借金」を同じように考えてしまうことが間違いのもと。政府の財政は、家計とは全く違うのです。
当然ですが、私たち個人や民間の会社はおカネをつくることができませんよね。もし私たちが借金をしていたら、一生懸命におカネを稼ぐか、誰か別の人に頭を下げておカネを貸してもらうかして、返済しなくてはならない。しかし、政府にはその必要はありません。なぜなら、さっきからいってるように自分で貨幣を発行することができるからです。したがって、政府が借金で破綻することなど、あり得ないのです。
ちなみに、「日銀と政府は別の存在じゃないか、日銀は独立してるだろ!」という人もいますが、仮にそう考えるにしても、政府は子会社の日銀からいくらでもおカネを借りることができるので、破綻することなんてあり得ない。というわけで、結論は何ら変わりません。