【1】新・節約マダムが教える「出費半分幸せ2倍」の道

シチューなどは少し煮て発泡スチロールの箱に入れれば余熱で火が通りガス代の節約に。

十分豪華だ。なぜこんなメニューが可能だったかといえば、ネットで食材を安く購入すると同時に、食材をまったくムダにしないから。ブロッコリーの芯は漬物に、大根の皮はきんぴらに。その結果、矢野家からは生ゴミがほとんど出ない。出るのはリンゴの芯ぐらい。やっぱり、消費をガマンしているのでは？

「ムダを省いた結果、お金は残りますが、決してお金を貯めるために節約しているわけではないんです。うちは、好きなことにはドーンとお金をかけちゃいますよ」

こんな“証拠”がある。サッカー好きの矢野さん夫妻は、2002年のワールドカップの際、実に50万円分のチケットを購入している。ただし、チケットの買い方が独特。日韓共催がほぼ確実となった時点から、毎月3000円ずつ積み立てたという。なぜ、そんな方法を？

結婚以来続けている「記念日」積み立て。毎月3000円ずつで3万6000円に。外食で祝う。

「好きなことを確実に実行するためです。こういう方法をとらないと、いざ支払おうというときに腰が引けるでしょう？」

つまり、矢野さんは好きなことをやることにおいて、ものすごく貪欲な人なのだ。そして肝心なのは、好きなことをやるお金を捻出するために節約をしているのではない、ということ。ムダを省くのも、矢野さんが大好きなことのひとつなのだ。

「海をぼーっと眺めながら、節約の方法を考えている時間がとても幸せ」

海辺の素敵な住宅も、矢野さんが住みたくて仕方のなかった物件である。矢野さんはきっちり節約ライフを送りながら、微塵もガマンをしていないのだった。

（注）矢野さんはイオンのネットショップで乾物や日用雑貨を購入している。毎月20日と30日は店舗販売同様5％オフが適用され、5000円以上の買い物で送料は無料。時間の節約になるだけでなく、「店に行かないほうが余計なものを買わずに済む」という。