ジョージ・ブランケンシップ副社長

<strong>ジョージ・ブランケンシップ 副社長</strong>●(デザイン、店舗開発担当)
ジョージ・ブランケンシップ 副社長●(デザイン、店舗開発担当)

初めの20年間はGAPに勤め、その後6年間はアップルでアップルストアのデザインを担当し、銀座や渋谷などの店舗展開の企画を担当しました。アップルを辞めてリタイヤするつもりが、10年の春、イーロンCEOから直接電話があったのです。ロードスターを運転した瞬間から、この会社で働きたいと思い、7月に入社しました。

実際に運転してみると、EVは音が出ない、反応が非常に速いという特徴に気づきます。アクセルを踏むとすぐに反応し、外すと瞬間的に回生ブレーキが利いてゆっくりと停止する。道路が渋滞している場合でも、ギアチェンジしたり、急にブレーキを踏んだりすることなく走ることができる。運転した方はそこで、我々のいうところの“テスラスマイル”が必ず出てきます。

EVの世界にあって我々の技術は最先端を走っていますが、エンジニアもデザイナーも、とにかく運転していて楽しい車をつくり上げることに情熱を注いでいます。我々の考えるゴールは革新的なEVをつくること、そして多くの人に運転してもらい、より多くのテスラスマイルを獲得する点にあります。

米国に次いで日本に直営店をオープンした理由はいくつかありますが、日本の新しい技術やイノベーションに関心があるためです。最初のステップとして日本を選び、そこからアジアに展開していきたい。今後の展開として考えているのは、香港、シンガポールであり、数年後には中国、インドにも店を拡大していくことになると思います。

10年前、アップルの製品をどのくらいの人が知っていたでしょうか。iPod、iPhone、iPadと次々に製品が出て皆さんに買ってもらえるようになりました。10年前のアップルといまのテスラが同じような位置にいるのではないか、そう考えるとお客様が入りやすい店舗環境を整えていくことが私の仕事だと思っています。

(的野弘路=撮影)