小学生から80代まで癒やされるYouTubeチャンネル

ネット上の相手を相談先に選ぶのは、若者だけではない。ある50代女性は「ネット上の人生相談を聞くのが好き」という。「みんな悩んでいるんだなと思うし、どんな悩みも受け入れて答えてくれている姿を見ると気持ちが落ち着く。受け入れてもらえているというか。心が洗われるし、学びもとても多い」

この女性がいつも聞いているのが、チャンネル登録者数39万人のYouTubeチャンネル「大愚和尚の一問一答」だ。大愚和尚のもとには、小学生から80代までさまざまな人生相談が寄せられる。コメント欄をみると、多くの視聴者が和尚の説法を癒やしや学びにしていることがうかがえる。

新鮮な緑の中で禅を行う仏教僧
写真=iStock.com/SAND555
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このうち158万回再生の人気の相談動画「悪口や嫌がらせに対する正しい心構え」では、39歳女性の悩みを紹介している。「40代女性から職場で聞こえるように悪口を言われたり、バイキン扱いされたりなどの嫌がらせを受けているが、どうすればいいか」という相談だ。

「悪口を言われても相手の幸せを願う」

それに対して、大愚和尚は「慈悲の瞑想」を説く。自分を嫌っている人であっても、その人の幸せを願ったほうがいい。恨みに対して恨みをもって対処すると自分を傷つけ、悪口を言っても自分に返ってきてしまう。40代女性は幸せではないから悪口を言っているのであり、悪口を言われても相手の幸せを願うことで、周囲に味方が現れるはずだ――というものだ。

筆者も視聴したが、正しい心のあり方や生きる姿勢について考えさせられる内容で、人気があるのも納得できた。