2020年に大学に進学した新入生などは、入学してから一度も同級生と対面したことすらない状況が続いたとも聞きます。地方から出てきて、誰も知り合いのいない都会の真ん中で、ただひたすら部屋に閉じこもってパソコンの画面だけを見つめる。それは想像を絶する「社会からの疎外感」だったろうと思います。かといって、バイトなど別の手段で人との接触ができるわけでもない。友達も恋愛もできない。そもそも誰とも知り合えない、話もできない。これは、まさに彼らにとって「人とのつながり」の断絶そのものなのです。

「子どもたちが死なない社会」のはずなのに

多死社会・人口減少は確かに社会的な問題でしょう。ただし、それは視点を変えれば「少子化であっても、以前の多産多死時代のように、未来のある子どもたちが大勢死ぬ社会ではなく、少なくともこの世に生まれてきた子どもたちは死なない社会」とも呼べるものであったはずです。にもかかわらず、子どもたちが病気や災害などではなく、自殺というかたちで命を自ら断ってしまう社会が今起きているんだとしたら、そんな社会は社会そのものが病んでいると言わざるを得ません。

国全体のコロナ対策はもちろん重要ですが、それは若者たちの犠牲の上に成り立つものではないはずです。若者を死に至る檻に閉じ込めず、せめて彼らの日常の人とつながる機会を阻害しない方向を模索してほしいと切に願います。

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