P&Gと花王知られざる因縁

「アメリカに打って出よう! コンパクト洗剤は、世界中でウチしかやっていない。P&Gに勝てるはずだ」

時はバブル期だった。当時の花王社長、丸田芳郎は決断した。1987年、花王は衣料用洗剤「アタック」を開発。従来型よりも容積は4分の1に、重量は6割にしたコンパクト洗剤である。大きさが25%となったことで、主婦の買い物は楽になりヒット商品となっていく。これ以前は「洗剤を買ったら、主婦の買い物は終わってしまう」と言われるほど、洗剤のパッケージは大きかった。アタックは日本の主婦の消費行動そのものを変えたのである。