在宅介護、施設入居……親の介護にはだいたいいくらかかるのか。『マンガで解決 親の介護とお金が不安です』(主婦の友社)に登場する介護経験者たちがコスト明細を公開してくれた。また、介護の後にやってくる相続に関する知識もお届けしよう――。
※本稿は、上大岡トメ『マンガで解決 親の介護とお金が不安です』(黒田尚子監修・主婦の友社)の一部を再編集したものです。
【わが家のお金事情①】在宅介護の場合
★ケース1:大腿骨骨折のあと、ひとり暮らし
介護される人:要介護1
介護する人:わらびもちさん(58歳)
介護する人:わらびもちさん(58歳)
義母は7年前に大腿骨を骨折して入院。段差のある自宅での生活がむずかしくなり、サービスつき高齢者向け住宅に入居。ところが2年後に運営会社がまさかの倒産! やむなくワンルームマンションに引っ越し、訪問介護サービスを入れながらひとり暮らししている。このほかに、お風呂用のいすや手すりを介護保険で購入した。
★ケース2:遠方在住の母。介護サービスが支え
介護される人:要介護2
介護する人:ゆずさん(53歳)
介護する人:ゆずさん(53歳)
私は東京、母は福岡でひとり暮らし。歩くことが困難で買い物に行けず、お風呂も不安な状態。私もこまめに帰省し、やわらかく調理した食事を宅配便で送っているが、日々の暮らしは小規模多機能型居宅介護が頼り。病院の送迎や買い物の付き添いもお願いでき、ありがたくて涙が!
★ケース3:一時退院でショートステイを利用
介護される人:要介護2
介護する人:ピースさん(55歳)
介護する人:ピースさん(55歳)
末期がんで緩和ケア病棟に入院中の父は、30日を経過した段階で一時的な退院を迫られた。とても自宅に戻れる状態ではなかったので、看護つきの小規模多機能型居宅介護で11日間ショートステイ。アットホームな施設で丁寧なリハビリを受けたおかげで、父は車いすで移動できるようになり、生き返ったようになった。現在は同じ病院に戻って入院中。
★ケース4:毎日ヘルパーさんが夕食を
介護される人:要介護5
介護する人:かっちゃんさん(61歳)
介護する人:かっちゃんさん(61歳)
私の隣家に住む両親は二人とも病気があり、徐々に要介護度を上げていった。両親は「デイサービスには行きたくない」と言うので、介護保険は訪問サービスを利用。ケアマネに「歯が痛い」と相談するとすぐに訪問歯科を手配してくれた。ただ、サービスが増えた分、膨大な書類書きや訪問の対応も増え苦労した。