専業主婦歴20年、離婚の危機
48歳・専業主婦。子どもなし。夫の転勤に伴い、全国を転々として20年間専業主婦。最近夫が浮気をしているようで、私との離婚を考えている様子。
「離婚しても大丈夫!」と思える力を身につける
夫の浮気疑惑により、離婚をするかしないかで悩むB子さん。このまま離婚をせずに60歳まで専業主婦だった場合の65歳以降の年金額は、老齢基礎年金74万1900円、老齢厚生年金10万2600円で合計84万4500円です。
結婚が続いていれば、夫の退職金や年金がプラスされますが、離婚をした場合はこの金額で、一人で生活をすることになります。離婚する、しないにかかわらず、今後の人生のリスク回避のためにも50歳までに再就職をおすすめします。
B子さんの、再就職を目指した場合のプランを想定してみました。まず準備期間として2年間は再就職に向けて、主に資格取得やスキル習得のために使い、在宅や短時間で試しに働き、50歳でいよいよ本格的に再就職。最初は派遣社員でも、55歳くらいには正社員を目指し、65歳まで働くと、年金額は107万900円に増えます。65歳まで収入を得るスキルを身につけることは大切です。離婚しても大丈夫! と思える力をつけておきましょう。
どんな仕事をすればよいかわからない、という時は結婚前にやっていた仕事や自分の得意分野を考えてみましょう。それを基にリサーチを重ねたり、スキルを磨いていけば、今後のキャリアも開けるのではないでしょうか。
貯金ゼロ、52歳の派遣社員
52歳・派遣社員。独身。大学卒業後ずっと実家暮らし。37歳の時に1年間ワーキングホリデーを体験。帰国後は派遣で働く。貯金はしていない。
“好き”を仕事にするために浪費をやめて資金を貯めよう
ワーキングホリデー後はずっと派遣社員のC子さん。派遣社員で働けるのは、スキルが高い技術職でない限り、50代が限界かもしれません。これからの人生、正社員を目指してキャリアアップに励むのか、または何か特技を生かしてフリーランスや起業をするのか、悩むところです。
犬のコンテスト出場などが趣味とのことなので、例えば犬の飼い主仲間とブリーダー会社を設立するのはいかがでしょうか? 現在ほとんど手元にお給料が残らない浪費家の自分とは決別し、55歳を目途に、会社設立のための資金を貯めましょう。
自営業のメリットは定年がないこと。自分が元気なうちは何歳まででも働けます。仮に70歳まで働いたとすると、老齢厚生年金が73万4600円に増え、老齢基礎年金と合わせて151万5500円に。さらに年金の受取り時期を70歳に繰り下げると、年215万2000円に増えます。
好きなことを仕事にするのは、多くの人が憧れる理想的な生き方。それを実現するためにも、今まで何となく無駄に使っていたお金を貯蓄に回し、資金を貯めるとともに、起業に必要な手続きなども入念にリサーチしておくこと。夢に向かって、努力をする日々は今よりずっと充実感を感じられるはずです。