総務省が2020年度のふるさと納税の実績を公表した。年々、関心が高まっており、寄付額、寄付件数はいずれも過去最高となった。一時加熱した高額返礼品競争を是正するため「地場産品に限る」という法改正が適用された結果、上位陣には大きな変動があった。トップ500の最新ランキングをお届けする――。
寄付金額、件数、人数いずれも記録更新
都道府県、市区町村を合わせた計1788地方団体を対象にした総務省の調査では、2020年度のふるさと納税受入額は約6725億円だった(前年度比1.4倍)。2018年度の約5127億円を約1600億円上回り、過去最高を更新。受入件数も約3489万件と、制度が始まった2008年から12年連続で最多を更新した。
ふるさと納税は、全国の自治体に寄付をした際に、2000円を引いた金額が原則として所得税と住民税から控除される仕組み。2016年には「ワンストップ特例制度」が導入され、ある一定の条件を満たせば確定申告を行わなくても住民税の控除が受けられるようになり、より気軽に利用できるようになった。総務省によると、2020年1~12月の1年間に制度を利用して住民税の控除を受けた人は過去最多の552万人。前年と比べて約140万人増え、右肩上がりが続いている。
一方、利用者の増加に伴う競争の激化で、より多額の寄附を集めるために還元率が高い返礼品や、地元の産業に関係のない返礼品をPRする自治体が続出し、問題となった。2019年6月からは、返礼品は「調達価格が寄付額の3割以下」「地場産品」などの基準を守る自治体のみ参加できる制度に移行した。
プレジデントオンラインでは、総務省が発表した2020年度の「各自治体のふるさと納税受入額及び受入件数」を基に、「ふるさと納税受入額が多い自治体」の500位までのランキングを作成した。