勤務医の年収は開業医の2分の1~3分の1だ。働く時間も長いブラック職場で人材をどう確保するのか。精神科医の和田秀樹さんは「大学医学部から医者を回してもらうしかありません。そのため、力関係で上に立つ教授の言いなり状態となることも少なくない」と、歪んだ医療現場の現状を指摘する――。

※本稿は、和田秀樹『コロナの副作用!』(ビジネス社)の一部を再編集したものです。

不織布マスクのうえにシールドを着用した医師
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「ドクターズビル」という仕組み

日本医師会が一時に比べれば政治力が弱くなったとはいえ、それでも開業医の外来診療のほうが民間病院の病院診療よりも割が良い状況は守られています。こうした状況で現在何が起きているでしょうか。