株式投資のメリット

ここで、不動産投資と株式投資との違いをおさらいしておきましょう。前述のとおり、不動産投資は株式投資で得られるほどのリターンは期待しにくい一方で、株式投資よりも安定性があるのが魅力です。株式と不動産を比較してみます。

株式での資産運用のメリットは、

1 とりかかりやすい
2 資産が長期にわたって成長し、資産性がある(米国株の場合)
3 右肩上がりの安心感
4 手間が「全く」かからない
5 資産管理法人の場合、日本株ならば配当金の益金不算入適用
6 利益確定のタイミングをコントロールできる

株式は証券会社に口座を開けばすぐに始められます。米国株ならインデックス投資で十分なリターンが期待でき、銘柄を研究するような手間もいりません。個別銘柄に投資するにしても、手間は不動産の比ではありません。経済成長とともに資産の価値が高まることが期待でき、資産が古くならないのも魅力です。

配当金の益金不算入とは、法人が国内の法人から配当等を受けた場合、その受取配当等の額の全部または一部は、課税所得の計算上益金に算入しないこととされているものです。これは、資産管理法人などの法人で株式投資をする場合のメリットです。

株式投資のデメリット

一方で、株式投資には次のようなデメリットがあります。

1 インデックス投資だと資産形成のスピードが遅い
2 レバレッジを効かせにくい    
3 日々変動する資産額が可視化される
4 語弊があるが、利回りが低い
5 セミリタイアのためには、1億円、2億円程度のまとまった資産が必要になる

私は40代でセミリタイアしましたが、インデックス投資だけを行っていたら、もう少し時間がかかったと思います。個別株への投資などでリターンを高めたことで、資産形成のスピードが上がりました。

また株式投資だけではなく、太陽光発電や不動産への投資でレバレッジを効かせたことも、早期のセミリタイアに繫がっています。

株式だけでなく、不動産投資などに分散したことは、私にとっては精神的な安定も生んでいます。株式は値動きが大きいですし、ネットで証券会社のサイトにアクセスすれば、随時、資産額が可視化され、株価が気になってしまいます。資産額が大きくなるほど変動は大きいので、リスク分散が課題になります。