普通の人はなぜ「お金が足りない」と思ってしまうのか

お金持ちは月3万円のお小遣いでも満足しています。それは価値観がはっきりしているからです。さきほどの相談者の例でも、子どもが趣味なので教育費は惜しみませんが、それ以外の出費は徹底的に抑える工夫をしています。ですから、自分のランチ代は1日500円の予算でも満足できるのです。

昼食
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逆にいつも「お金が足りない」と感じている人は、価値観がはっきりしていないので、どんなにお金を使っても満足できません。ランチ代にも平気で1000円以上を使ったりします。

後輩におごりたがる人はお金がたまらない

お金が貯まらない人には、おごりたがる人が多いのも特徴です。とくに、マスコミ系の仕事をしている人に目立ちます。商社に勤めている人にも少なくありませんが、彼らは会社の経費で落とせば、小遣いには影響しません。しかし、ポケットマネーでおごってしまう人は、考え直したほうがいいでしょう。

本人は、「昔先輩におごってもらったから、自分も後輩におごらなければ」と思っています。過去にそういう文化のあった業界もありますが、冷静に考えください。自分が先輩におごってもらっていた時代と、いまは状況が変わっています。明らかに所得が下がっているのです。無理して同じことをしなくてもいいのではないでしょうか。それでも「おごりたい」と思うなら、それは先輩としての見栄でしかありません。

女性は後輩におごるケースは少ないのですが、お金が貯まらない人は化粧品、洋服、バッグ、美容などにお金を使いすぎています。おつきあいで外食する回数も多い傾向にあります。本人は「無駄遣いではない」と信じていますが、1億円貯めている女性から見れば、あきらかに「無駄遣い」です。価値観をしっかりもって意図的に使っているようには見えないからです。