賃貸物件内での自殺件数は増加する一方

私は両親に会いに行く前に、お金の回収ができそうになければ、せめて早期に解決できるようにしようと家主と話し合っていました。

太田垣章子『不動産大異変』(ポプラ新書)
太田垣章子『不動産大異変』(ポプラ新書)

家主は憤りを隠せないまま、それでも私の話を聞いて決断してくれたのです。

この後、2020年の6月くらいから、賃貸物件内での自殺件数は増加する一方です。

加速度的に増えている印象です。そしてこの案件のように、若い子の自殺が目立っていました。そして秋ごろから、ようやく自殺が増えたと報道されるようになりました。

新型コロナウイルスによる死亡者より、はるかに多い人たちが毎月自ら命を絶っています。その度に家主は、経済的に追い込まれているのです。

政府の統計によると、日本では2020年10月の国内の自殺者数が年初来の新型コロナの死者数を上回りました。警察庁が発表した同月の自殺者は2199人と前月から急増。一方、厚生労働省がまとめる日本の新型コロナ死者数の合計は、11月27日時点で2050人となっています。

法律は何のためにあるのでしょうか。時代の流れの速さに、古い古い法律だけが不動の顔形で私たちの前に立ちはだかっている、そんな気がしてなりません。

そして失われる若い命。新型コロナウイルスは、経済的な弱者に襲いかかります。

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