初心者が投資を始めようと思ったとき、何から始めればいいのか。公認会計士の足立武志氏は「株式投資がいい。FXや不動産、仮想通貨などにくらべて、大きな失敗をするリスクが小さく、正しく取り組めば成果が出やすい」という——。

※本稿は、足立武志『お金偏差値30からの株式投資』(扶桑社新書)の一部を再編集したものです。

考え込んでいるビジネスマン
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「何に投資すればよいか分からない」が投資のハードルを上げている

資産をもっと増やしたい、老後をお金の心配なく過ごせるように今から準備したい、そのためには投資が必要だ……おぼろげながらこんなふうに思っている方はとても多いのではないでしょうか。

初心者にとって投資のハードルが意外に高いのは、確かに投資は必要、でも具体的に何に投資すればよいか分からない、という思いからであることが多いです。

そこで、投資初心者にとって実は株式投資が最も向いていると筆者が考える理由をいくつかお伝えしたいと思います。

まず「投資」と聞いてどんなものを思い浮かべますか。いろいろな投資がありますが、メジャーなものといえば、株式投資(これには投資信託による投資も含めます)、不動産投資、FX(外国為替証拠金取引)、暗号資産(仮想通貨)といったところではないでしょうか。

投資信託
投資家から集めた資金をプロのファンドマネージャーが一定の運用方針で代わりに運用してくれる金融商品のことです。100円からの少額資金でも購入可能で、プロに運用を任せるため、初心者でも投資しやすいのが魅力です。また、高額な投資金額が必要な株式や債券、個人投資家が独力で買うのが難しい海外の金融商品を対象にしたものなど品ぞろえも豊富です。
FX
日本円を売って米ドルを買うなど、各国通貨間の交換レートに投資する金融商品です。証拠金として入金した元手の最大25倍まで投資できるので少額投資も可能ですが、当然リスクは高くなります。低金利通貨を売って高金利通貨を買うと、「スワップポイント」という金利収入も得られます。
暗号資産
暗号技術を使い、ネット上で決済や売買できる通貨のことです。「仮想通貨」とも呼ばれ、ビットコイン、リップルなど様々な種類があります。