不足する防護具と疲弊する若い理学療法士
新型コロナの第3波が到来し、医療従事者が再び過酷な環境に置かれている。患者のリハビリを専門とする理学療法士にどのような課題があるか、自身も理学療法士としての経験を持つ参議院議員の小川克巳氏に聞いた。
——理学療法士はコロナ禍でどのような役割を果たしているか。
【小川】集中治療室(ICU)に入る重症患者の後遺症を予防・軽減し、スムーズに社会復帰できるよう、早期リハビリを担っています。治療中で安静な状態に置かれていると筋力が低下しますが、この中で見落とされがちなのが呼吸筋の機能低下。生理機能が落ちてしまうことを防ぐため、理学療法士が急性期からリハビリを行うようになってきています。
——どのような課題があるか。
【小川】個人防護具が不足しているために、様々な課題が噴出しています。理学療法士は対象者との接触を伴うサービスであるにもかかわらず、防護具が不足しているために医師や看護師を優先せざるをえない状態です。理学療法士には供給されず、自分で防護具を調達してほしいと病院から言われているところも少なくないと聞いています。
リハビリ室や病室間を移動していたのが、感染を広げる可能性があるということで、病棟専従配置を迫られる、という課題もあります。