「がんばる」の定義を数字で決める

【ステップ(1):アバウトなものを書き出す】

普段、何気なく使っている言葉で、アバウトなものはありませんか。例えば、

・「もっとがんばれ」
・「お客様とは順調?」
・「今月の予算大丈夫?」
・「仕事、進んでる?」
・「早めによろしく」

こういったアバウトなワードをまずは書き出してみてください。そして、次のステップにいきましょう。

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写真=iStock.com/Chalirmpoj Pimpisarn
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【ステップ(2):前提を決める】

もし、「もっとがんばれ」の前提を決めるなら、「がんばる」=1日50件テレアポをすること、とすることができます。この前提をアポイント数にするか、契約数にするか、そこはすり合わせが必要ですが、この前提を上司と部下で共有しておくだけで、「もっとがんばれ」「いや、がんばってますよ」の負の会話がなくなります。

また、「お客様とは順調?」の前提を決めるなら、

「順調」=来月も継続的にご契約いただける状態

とするのがいいかもしれません。これも、「順調とはクレームをいただいていないこと」「追加で発注いただけること」など、色んな前提が考えられますが、まずは前提を互いにロックすることが肝心です。

続いて、「今月の予算大丈夫?」では、

「大丈夫」=予算達成率100%の見込み

ではどうでしょうか。なかには、「予算達成率120%」を前提にされる方もいるかもしれません。その場合は、大丈夫=120%という前提にしておくとよいでしょう。

「早めによろしく」の「早め」をすり合わせる

よくある仕事場での会話として「仕事、進んでる?」もありますね。

「進んでる」=納期通りに着地予定

「進んでる」を、ただ進めているだけなのか、納期通りに着地できそうなのか、その前提によっては、返答内容も変わってきます。

これは特に上司や先輩から言われることが多いかと思いますが、「早めによろしく」は、

「早め」=今日中

「早め」は今日中なのか、明日までなのか、2~3日以内なのか、前提が揃っていれば揉め事はなくなります。もし「早めといえば今日中」という前提が部署内や上司部下の間ですでにあれば、

【上司】「早めによろしく」

【部下】「わかりました。今日中に仕上げます」

と、スムーズなやりとりになります。もし、今日中が難しければ、

【部下】「早めですか。今日は終日ミーティングが入っているので、明日まででもよろしいでしょうか?」

と言うこともできます。前提の中身自体は色々あると思いますが、前提が揃っているだけで、相互理解が深まり、無駄なやりとりが格段に減ります。