「がんばる」の定義を数字で決める
【ステップ(1):アバウトなものを書き出す】
普段、何気なく使っている言葉で、アバウトなものはありませんか。例えば、
・「もっとがんばれ」
・「お客様とは順調?」
・「今月の予算大丈夫?」
・「仕事、進んでる?」
・「早めによろしく」
こういったアバウトなワードをまずは書き出してみてください。そして、次のステップにいきましょう。
【ステップ(2):前提を決める】
もし、「もっとがんばれ」の前提を決めるなら、「がんばる」=1日50件テレアポをすること、とすることができます。この前提をアポイント数にするか、契約数にするか、そこはすり合わせが必要ですが、この前提を上司と部下で共有しておくだけで、「もっとがんばれ」「いや、がんばってますよ」の負の会話がなくなります。
また、「お客様とは順調?」の前提を決めるなら、
とするのがいいかもしれません。これも、「順調とはクレームをいただいていないこと」「追加で発注いただけること」など、色んな前提が考えられますが、まずは前提を互いにロックすることが肝心です。
続いて、「今月の予算大丈夫?」では、
ではどうでしょうか。なかには、「予算達成率120%」を前提にされる方もいるかもしれません。その場合は、大丈夫=120%という前提にしておくとよいでしょう。
「早めによろしく」の「早め」をすり合わせる
よくある仕事場での会話として「仕事、進んでる?」もありますね。
「進んでる」を、ただ進めているだけなのか、納期通りに着地できそうなのか、その前提によっては、返答内容も変わってきます。
これは特に上司や先輩から言われることが多いかと思いますが、「早めによろしく」は、
「早め」は今日中なのか、明日までなのか、2~3日以内なのか、前提が揃っていれば揉め事はなくなります。もし「早めといえば今日中」という前提が部署内や上司部下の間ですでにあれば、
【上司】「早めによろしく」
【部下】「わかりました。今日中に仕上げます」
と、スムーズなやりとりになります。もし、今日中が難しければ、
【部下】「早めですか。今日は終日ミーティングが入っているので、明日まででもよろしいでしょうか?」
と言うこともできます。前提の中身自体は色々あると思いますが、前提が揃っているだけで、相互理解が深まり、無駄なやりとりが格段に減ります。