バブル期以降の大暴落の歴史に学ぶ
さて、1989年の年末の大暴落(バブル崩壊)とそれ以降の株価暴落は、次のように簡潔にまとめられます。
⑤1989年12月に38,915円でピークアウトし、1992年8月に14,194円で底打ちしています。下落期間は2年8カ月で、下落率は63.5%の大暴落です。
⑥その後1996年までは14,000円台から21,000円台の往来相場となり、1996年6月に22,750円の高値を付けたところから、1998年10月に12,787円の安値を付けるまでの2年4カ月間も、明確な下落局面です。この時の下落率は43.8%でしたから、5や以下の7,8よりは小幅な下落率です。
⑦戦後2番目に大きい株価暴落は、ITバブルの高値である2000年4月の20,833円から「小泉・竹中不況」の底値である2003年4月の7,603円までの3年間にわたる長期の下落相場です。下落期間は3年で、この時も、1989年の年末以降の「バブル崩壊」と同じ規模の63.5%の大暴落です。
⑧その次は、「ミニバブル」といわれた2007年2月の高値(18,300円)から2008年10月のリーマンショックの大底(6,994円)までの1年8カ月にわたる大暴落です。下落期間は1年8カ月で、この時も、1989年の年末以降の「バブル崩壊」とほぼ同じ規模の61.8%の大暴落です。
バブル崩壊以降も10年余りの間隔で大暴落は起こっている
⑤~⑧の「ピークの時期」と「下落期間」と「下落率」だけをまとめると、次のようになります。
⑤ピークは1989年12月、下落期間は2年8カ月、下落率は63.5%
⑥ピークは1996年6月、下落期間は2年4カ月、下落率は43.8%
⑦ピークは2000年4月、下落期間は3年、下落率は63.5%
⑧ピークは2007年2月、下落期間は1年8カ月、下落率は61.8%
⑤~⑥の期間が6年6カ月、⑥~⑦の期間は3年10カ月です。
⑥は比較的小幅な下落率でしたから、大暴落からは除外して、⑤~⑦の期間を見ると10年4カ月で、⑦~⑧の期間が6年10カ月です。このように、バブル崩壊以降も、⑥~⑦年と10年余りの間隔で大暴落は起こっています。下落期間は1年8カ月~3年で、下落率は43.8%と61.8%と63.5%です。