サラリーマンこそ会社を買うべき

「こっちの水は甘いぞ」と言い切ることはできない。楽して儲けられるという簡単な世界ではないが、貴重な「自分の時間」を自分でコントロールできるようになることは間違いない。

サラリーマンとして40代にもなれば、管理職やチームリーダーとして、束ねる社員の数は十数人から数十人になるだろう。大企業なら数百人の部下を持つ人もいるかもしれない。

赤いは、ペンキで書かれた貧富の横に立って靴を履く
写真=iStock.com/pick‐uppath
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もしそういう立場なら、あなたは毎年、経営計画に則って予算を立て、そのために必要な人員計画や業務計画を作って、OJTや研修で身に付けたマネジメントスキルを駆使しながら、日々の業務を進めているはずだ。

そのあなたの仕事は、従業員数人から数十人の中小企業の業務よりはるかに複雑である。それをあなたは長いことこなして、結果を出し、経験を積んできているのだ。

私が言いたいのは、そんなサラリーマンの方々は、中小企業を経営するための準備がもう十分にできている、ということである。

リスクよりはるかに大きなリターンが待っている

三戸政和『サラリーマン絶滅世界を君たちはどう生きるか?』(プレジデント社)
三戸政和『サラリーマン絶滅世界を君たちはどう生きるか?』(プレジデント社)

会社経営にリスクはある。そのリスクは、サラリーマンに比べると大きいかもしれない。しかし、サラリーマンよりリターンがはるかに大きいのだから、それは当然である。

間もなく日本型雇用システムは失われ、いわゆる「サラリーマン」が会社にぶら下がって生きていける環境ではなくなる。これからは「40代強制定年時代」が訪れ、日本の会社をめぐる環境は大きく変わっていく。

その中であなたはどういう生き方を選ぶか、考えなくてはならない。その選択肢の1つとして「会社を買って資本家になる」というということを考えてみてほしいのだ。

※本稿は、三戸政和『サラリーマン絶滅世界を君たちはどう生きるか?』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。