観客席の声が聞こえないと、いまいち盛り上がらない

新型コロナウイルス禍で中断していたJリーグがようやくリスタートした。

ヤマハが開発したリモート応援システム『Remote Cheerer powered by SoundUD(リモートチアラー パワード バイ サウンドユーディー)』
写真提供=ヤマハ(株)
ヤマハが開発したリモート応援システム『Remote Cheerer powered by SoundUD(リモートチアラー パワード バイ サウンドユーディー)』

6月27日に再開したJ2とJ3に続き、J1でも7月4日、全国9カ所で4カ月ぶりの公式戦が行われる。

ただし感染防止対策として、各カテゴリーとも有観客試合は7月10日から5000人またはスタジアム収容人数の50%(いずれかの数の小さい方)、8月1日以降は収容人数の50%と段階的に開催していく予定で、それまでは無観客状態のいわゆる『リモートマッチ』となり、ファンはテレビやネットの中継で試合を見るほかない。

しかしJリーグに先立って再開した欧州のリーグ戦中継を見てもわかる通り、スタンドがガラガラで声援もまったく聴こえない試合は、観戦してもまるで盛り上がらないのだ。プロスポーツの興行や中継というものはプレーする選手だけでなく、応援する人々の存在もあってこそ成り立つことを、無観客試合は改めて教えてくれる。

だがJリーグファンは、リモートマッチ、あるいは観客数制限が設けられた試合の中継でも、物足りなさと無縁でいられるかもしれない。

画期的な応援システムが、少なからぬ試合で取り入れられるからだ。

ヤマハが開発した『Remote Cheerer powered by SoundUD(リモートチアラー パワード バイ サウンドユーディー)』(以下、リモートチアラー)がそれで、スマホアプリのボタンをタップするだけで、離れた場所から試合現場に声援を届けられるのである。

声援ボタンは歓声や拍手、ブーイングなどを選べ、操作するユーザーの数が多いほど会場での音量も上がる。あるいは、前もって吹き込んだユーザー自身の声援を届けることもできる。さらに、特定の応援グループだけがタップ操作で会場にチャント(応援歌)を流し、他の利用者がそれに合わせた手拍子を送ることも可能だ。

となると、遠隔地にいる大勢のファンから届いた歓声は、無観客試合でもスタジアムに響く音として中継用マイクに拾われる。つまり、リモートチアラーが導入されるJリーグ戦の視聴者はこと音声に関する限り、客入れした状態に近い雰囲気を味わうことができるのだ。