目の健康を保つにはどうすればいいのか。眼科医の平松類さんは「視え方に少しでも異変を感じたら、眼科を受診したほうがいい。老眼だと思ったら実は片目が緑内障で失明寸前だったというケースは珍しくない」という――。

※本稿は、平松類『視る投資』(アチーブメント出版)の一部を再編集したものです。

パソコン疲れで目頭を押さえる人
写真=iStock.com/mapo
※写真はイメージです

「視え方」が少しでも変わったら…

40代以降の人に、特にお伝えしたいことがあります。

もし「視え方」がちょっとでも変わったら。老眼であるかどうかを眼科で確認し、その結果を受け入れ、適切な対応をとることです。

40代未満の人は、やがて通る道ですので、予行練習だと思って読んでください。

老眼とは、それほど大きなテーマです。特にビジネスパーソンにとっては一大事。

老眼は目のパフォーマンス、脳のパフォーマンスにダイレクトに影響します。

誤解なきよう申し上げておきますが、「老眼=悪」というわけではありません。

老眼にまったく気づかないこと、スルーしようとする態度、「気力で跳ね返そう」とする態度などが危険なのです。

「視る投資」の観点からすると、自分の目の変化を早めにキャッチし、先手を打ってケアをするくらいの姿勢が、むしろ◎です。

視え方に異変を感じて不快でいるのに何も手を打たないなんて、仕事のパフォーマンスが落ちる一方でしょう。

3つの「老眼しぐさ」を見逃してはいけない

さらにいうと、視え方の異変が目の病気の兆候だった場合。せっかくの早期発見、早期治療の機会を逃すことにもなりかねません。

ですから「視え方の異変に気づけた自分はラッキー」というくらいの超前向きなマインドで、老眼を迎えてほしいのです。

それも理想の“目への投資”です。

なぜわざわざこんな話をするかというと、「老眼のサイン」をスルーする人があまりに多いからです。

その証拠に、巷では「老眼しぐさ」という言葉がありますが、ご存知でしょうか。

たとえば次のようなしぐさです。「無意識に」という点がポイントです。

1つでも当てはまったら、老眼のサインと捉えてください(図表1)。

このようなしぐさに気づいたら、老眼鏡などで対処することが大事です。

【図表】老眼しぐさ チェックリスト
出所=『視る投資』(アチーブメント出版)