年代に限らず悪口ばかりを言う社会人はめずらしくない。人材育成コンサルタントとして、ハラスメント行為者へのカウンセリングを専門に行う松崎久純さんは「『本性むき出しで、性格がわるいとはっきりわかる人』はベテランから新入社員まで年齢や社歴に関係なく存在するが、その人たちは共通して『ネガティブ構文』を使っている」という――。

悪口ばかりの職場

30代会社員の方からのご相談です――社内で異動があったのですが、今回の職場はネガティブな人が多く、なかなか辛いものがあります。上司や同僚についても、取引先や仕事の内容についても、毎日悪口ばかりで、本当にいいかげんにしてくれと言いたくなります。

いつもぼやいている人たち。周囲の人のことだけでなく、組織のしくみ、職場の環境など、あらゆることをわるく言う社会人はめずらしくありません。

ベテランから新入社員まで、年齢や社歴に関係なく、まるで悪口を言うのが仕事のような人はいるものです。

残念なことに、そんな人が数多くいるネガティブ体質の職場も少なくありません。度が過ぎると、身内のことだけでなく、顧客の悪口まで言いはじめるもので、それが日常化している職場もあります。

組織内の特定の職場だけがそんな雰囲気というわけではなく、会社全体が「客嫌い」体質で、自社の顧客を敵のように思っている。悲しいかな、そんな組織さえ存在します。

吹き出し付きのたくさんの木製の人形
写真=iStock.com/mohd izzuan
※写真はイメージです

いじめをする人たちの特徴

ネガティブな従業員たちは、似た者同士で集まり、グループになっていることが多いものです。

共通の敵をつくり、一緒に(口や態度で)その敵を攻撃することで「仲良くできている」あるいは「協力し合えている」のです。

これは、いじめをする人たちによくある行動パターンの1つでもあります。

彼らの特徴は、「本性むき出しで、性格がわるいとはっきりわかる」ことです。

もっと巧妙な人になると、あたかも信頼できる人のようなふりをして、フレンドリーに接しながら、簡単に人を裏切ったりするのですが、相談者の方の職場にいるのは、この本性むき出しタイプの人たちに思えます。

ネガティブで悪口を言いまくる人は私たちを悩ませますが、「本性むき出しで、性格がわるいとはっきりわかる人」には共通して使う「ネガティブ構文」があるように思います。