2010年の6月、定時株主総会においてソフトバンク孫正義社長は「新30年ビジョン」を発表した。自ら「人生で一番大切なスピーチ」「現役時代最後の大ボラ」と銘打った約2時間にも及ぶこのスピーチは、今後30年間かけてソフトバンクが進むべき道を示した羅針盤である。

<strong>鎌谷賢之</strong>●ソフトバンク社長室経営戦略グループグループマネージャー。東京大学法学部卒。2005~08年三洋電機会長室、経営戦略部など。経営ビジョン・中期経営計画の策定を担当。2009年ソフトバンク入社、IR室を経て現職。
鎌谷賢之●かまや・たかゆき  ソフトバンク社長室経営戦略グループグループマネージャー。東京大学法学部卒。2005~08年三洋電機会長室、経営戦略部など。経営ビジョン・中期経営計画の策定を担当。2009年ソフトバンク入社、IR室を経て現職。

この「30年ビジョン」のために約1年をかけて社員2万人の大プレゼン大会が催され、さらにツイッターを通じて社外からも多数の声が寄せられた。この膨大な情報をもとに「ビジョン検討委員会」のメンバーはスピーチのドラフトをつくり、それをまとめたのが本書である。

(小倉和徳=撮影)