世界的にも異例の決断

この不況下で健闘するメーカーの中でも注目に値するのが、素材メーカー大手の信越化学工業だ。

2009年3月期は世界同時不況に加え、半導体不況が重なり、同業他社が軒並み赤字に転落したにもかかわらず、依然、高水準の営業黒字を保った。前期こそ業績予想数値を下回ったとはいえ、半導体不況やITバブル崩壊の影響をモロに受けつつ、13期連続で最高益をたたき出してきた実績もある。

(坂本道浩=撮影)