フレームワークとは考え方の枠組みであり、「共通言語」です。これがあると同じものをイメージしながら話ができるので、コミュニケーションのスピードとクオリティが高まります。楽天大学ではこうしたフレームワークを知り、現実の課題に応用して考えることができるようになる講座を運営しています。

一生困らない学びを得るには「どう学ぶか」より、「これを学びたい」と思える環境をどう自分の周りにつくり出すかが重要だと私は考えています。そのためには切磋琢磨するよきライバルや、たまにワンステージ上の人と触れあえるネットワークをつくることです。私が店舗さんをサポートする仕事をしていて一番意識しているのも、横のつながりをつくることです。

たとえば楽天大学では3ヵ月でチームづくりを学ぶ講座があります。これは参加者でチームづくりを勉強しながら、同時に参加者自身がチームになるような体験をしてもらうもの。こうした講座を通じて仲のいい人ができると、終わったあともずっと頑張り続けられます。

一生困らない学び方とは

「楽天大学にはどんなノウハウがあるのですか」とよく聞かれますが、「こうすればうまくいく」というものはありません。

変化のスピードが激しいネットの世界では正解や前例のない状況が常なので、「こうすればうまくいく」とやり方を表層的にとらえると、3ヵ月後には通用しなくなっている可能性があります。

参加者の皆さんは、常に新しい状況のなか手探りでショップ運営に取り組んでいます。みんなで「どうしたらいい?」と考え実践し、「うちではこうなった」「じゃあうちはこうしてみよう」と情報や意見を交換しながら試行錯誤する。その繰り返しです。

そのサイクルは「知る・やってみる・わかる」です。それを繰り返しながら身体で学ぶことが重要です。ネットショップでうまくいくのは、とりあえずやってみる人です。