衛生グッズが独占。中には以外なあの商品も…

〈コロナ対策グッズ〉では、1位:うがい薬、2位:殺菌消毒剤、6位:マスク、8位:ぬれティッシュ、9位:石鹸、13位:家庭用手袋、16位:体温計、21位:洗浄綿、25位:使い捨て紙クリーナーの品々が並ぶ。そして、これらの合間を埋めるように、〈巣ごもり需要〉商品が続いているのだ。3位:エッセンス類、4位:プレミックス、5位:小麦粉、7位:ホイップクリーム、11位、シロップ類、12位:スパゲッティー、14位:冷凍水産、17位:パスタソース、18位:ゴマ油、19位:はちみつ、20位:調理用スープ、22位:マカロニ類、23位:バター、24位:袋インスタント麺、28位:ココアなど。

おそらくこの間、潜在的な需要トップはマスクだったはずだが、2月3日時点で金額前年比266.5%だったマスクも、その後品薄状態で売りたくても売れない状態が続いた。むしろそれでも3位に食い込めたのは、単価がアップした結果と見るべきだろう。

ドラッグストアでうがい薬しか買えなかった

突出した数字を記録したのは、うがい薬(前年比574.9%)と体温計(前年比835.1%)だ。これは2月24日時点の数字だが、これは安倍首相が突然の「全国の小中高校休校要請」発表した数日前にあたる。中国でのコロナウイルス猛威のニュースによる不安感から、首都圏を中心にマスクの買い占めが始まった時期だ。実は、ちょうどこの頃ドラッグストアに立ち寄った私は、マスクや殺菌消毒剤が消滅した空の棚を茫然ぼうぜんと眺め、唯一うずたかく盛られたうがい薬を、せめてもの戦利品と手に取ったクチだ。同時に電池が切れた体温計も買い替えようとしたところ、体温計すら在庫ゼロと聞かされ再び茫然。それほど世間では体温計を常備していなかったのか、それとも体温計すらも買いだめしたくなるほど人々は不安に陥っているのか……。その時の驚きが今回の数字を見てよみがえってきた。

では〈巣ごもり需要〉はどうだろう。今回のランキングで約半数を占める飲食品の内訳をみると、「内食増加」と「お菓子づくり増加」の傾向が浮かびあがってくる。