ただ、仕事内容から関係者の多い・少ないが見えない場合は、何を手掛かりにすればいいか。こちらもそれほどむずかしくはありません。関係者多数の中で調整をする仕事ならば、最初はその中の小さな歯車として下っ端仕事に従事することになります。ひとつのセクションで少し慣れてきても、関係する部署を多く経験しないと、仕事の全体像は見えてきません。こうして、小さな歯車を次々に経験しながら、だんだんとポジションを上げていく、という生活を送っているとどうなるでしょうか? 答えは簡単です。なかなか昇進はできない。つまり、「昇進スピードが遅く」なります。これが2つ目の判断要素。ただこれを、やりたい仕事がなかなかできないとマイナスにとらえず、奥深い仕事のため、長期熟練が必要、と前向きに受け止めるのもいいのではないでしょうか。
そして、このタイプの仕事だと、最初はつまらない仕事の連続ではあるのですが、それほどプレッシャーもなく、そして、仕事の難易度も徐々に上がっていくので、比較的スムーズに能力蓄積が可能です。ということで、無理が少ないから、定着率がよい。これが3つ目の判断要素。
これらの要素をすべて合わせると、非常に日本的な風土が透けて見えてきます。一言で表すなら、「年功序列的」といえるでしょう。これが4つ目の判断要素。
志望企業が、「協調重視か、競争重視か」は、この4ポイントで見てください。
(1)関係者が多く、調整業務が多いか(イエスなら「協調」、ノーなら「競争」)
(2)昇進スピードが遅いか(イエスなら「協調」、ノーなら「競争」)
(3)定着率がいいか(イエスなら「協調」、ノーなら「競争」)
(4)年功序列的か(イエスなら「協調」、ノーなら「競争」)
この判断軸を図表化すると、図のようになります。