「コロナ危機管理内閣」に欠かせないのは国民目線

コロナ危機対応で強いリーダーシップを発揮している小池百合子都知事は4月15日の記者会見で、仁徳天皇がかまどの煙から困窮ぶりを把握し、民の苦しみを和らげたとの逸話を例に「残念ながら『民のかまど』のほうも、賑わいにはほど遠い。今こそ、行政としてあらゆる手立てを総動員する」と語り、過去最大となる8000億円の緊急対策を発表した。飲食店などへの出入り自粛は求めても「損失補償」はしないと繰り返す政府とは対照的に、東京都独自で「感染拡大防止協力金」を事業者に支給することを決定。さらにアーティストへの支援策やオンライン学習の導入促進、妊婦へのタクシー券配布など次々に手当てする様子は、二転三転する国の対策とは大きく異なる。

緊急事態下で重要なのは、「民のかまど」に為政者が敏感になることだ。今回の組閣名簿は、「コロナ危機管理内閣」に欠かせない国民目線、発信力、突破力、先見性などを独自に分析し、作成した。

首相は橋下徹、一択だ!

その結果、「首相」に名が挙がるのは元大阪府知事の橋下徹氏だ。歯に衣着せぬ発言は物議を醸し、時に横暴との批判もつきまとうが、批判を恐れずに核心を突いていく「突破力」は有事のリーダーには欠かせない能力といえる。安倍政権に「明日の飯に困る人たちの状況が分からないのか、机上の論に基づいて(支援策には)様々な条件が付されている」「政治家は、国民が一番不安に思っていることに対して、ズバッとメッセージを発するのが仕事だ」(プレジデント社の公式メールマガジン「橋下徹の『問題解決の授業』」4月14日配信)と厳しく迫る姿には共感する人も多い。

国の緊急事態宣言の根拠である新型コロナウイルス対策特別措置法に「補償」の規定がなく、現場の混乱を招いている点も問題視しており、4月16日に更新したツイッターでは「ほんとこの特措法はクソ法律だった。全国的な蔓延があれば全国的に緊急事態を宣言するのは当たり前。その際は政府が全権限と金も含めての全責任を負う」と痛烈に批判。特措法の欠陥を見逃した国会議員を叱咤激励しつつ、現実的な対策を論じていく姿勢にはインターネット上で「国政に復帰して」「首相になってほしい」との声が相次いでいる。