女親はどの子にも「いい顔」をして、遺言を濁す恐れが

残された子供がもめないためにはどうすれば良いか。ベストは「遺言」だ。海老原氏はこう話す。

「片親が亡くなって、もう一方の親が相続を受け取るのは子供たちの間ではほとんど不満は出ません。ただし残された親が亡くなり、両親がいなくなった時というのは、重石が無くなったようにこれまで言わなかった主張をする人が出てきます。ですから遺言が大切。特に女親はどの子供にも“いい顔”をして濁してしまうケースが少なくないので、あとあともめがちです」

親の死をきっかけに積もり積もった鬱憤、過去の不満が特にきょうだい間で噴出しやすくなる。だが感情論に巻き込まれると、お互いに大損となってしまう。どちらかが泣くのではなく、双方が譲り合って折り合いをつけ、「相続税申告10カ月以内」の決着を目指したい。

【関連記事】
総額30億のうち「遺産は7万8002円」とされた婚外子と実子のドロドロ
管理会社の本音「高齢者を敬遠するこれだけの理由」
義理の親の介護をする妻がレシートを厳重保管するワケ
なぜ東京の人気エリア「世田谷」で空き家が増え続けているのか
「じき死ぬから」70歳独居老人の年500万円浪費の末路