LINEの文面からにおう、不倫相手のヤバさ
しかし、このまま夫の行動を見過ごしていれば、家庭崩壊の危険にさらされるかもしれない。セツコさんは、夫に送られたLINEメッセージをスマホのカメラで撮影していたため、その文面を私も見ることができた。そこには、こちらが恥ずかしくなってしまうほど、赤裸々な表現でなまめかしいやり取りが残されていた。
それを読んだ私は、「この女性は危険ではないか」とピンとくるものがあった。夫の不倫が一時のお遊びならさほど深刻にとらえる必要はないが、相手が悪質な場合は特に早目に処置するに限る。それは探偵社を開業してから数々の案件に接することで、身にしみて感じてきたことだった。
「まずは数日だけでも調査してみましょう」
という提案に、セツコさんも賛同してくれたので、早速、調査を開始することになった。すると、私の予感通り、そこには思いもよらなかった壮絶な展開が待っていた。
調査に半年、女は結婚・離婚を7回も繰り返していた
夫と不倫相手との接触は、すぐに現場を押さえることができた。相手も妻のセツコさんと同じ40代で、見た目は髪が長くミニスカートでお色気ムンムンという感じだった。不倫相手の女は、夫と一緒にいる時は、やけに甲斐甲斐しく接していた。
その時の映像を撮影することができたが、女の様子からこれは危険な人物ではないかと探偵たちもすぐに感じたという。
不倫相手の女は、一体どんな人物なのか。まずはそこから明らかにしようと、探偵たちが聞き込み調査を行ったところ、なんと結婚・離婚を7回も繰り返していることが判明。しかも、いずれの結婚相手でもない、別の男性との子供がいることも分かった。
その経歴からしても尋常な女ではない。調査を進めていく中で、この女と過去に結婚していた元夫の一人を探し出し、話を聞くことができた。すると、彼もまた散々な目に遭っていたというのだ。
元夫に直撃、男を籠絡させる「テクニック」
知り合ったきっかけはお見合いサイト。最初のドライブデートの時、いきなり車の中で女性から迫られて体の関係を持ち、天にも昇る気持ちになって言われるがままに結婚したという。それほど夜のテクニックはすさまじく、毎日こんないい気持ちになれるならと結婚したらしいのだ。
しかし、結婚した途端、女は豹変した。一緒に暮らす元夫の母に納屋で暮らすよう命じ、一家のお金はすべて女が牛耳るようになった。日に日に憔悴していく母に、元夫が耐えられなくなり離婚して欲しいと切り出すと、女はヒステリックに暴れまくったという。毎日狂暴で自分勝手な女に振り回され、元夫は精神的に限界まで追い詰められてしまった。
再び恐る恐る離婚を切り出すと、女は待ってましたとばかりに、離婚する条件として5千万円を要求。元夫は先祖代々の土地を売り払い、要求されるまま現金5千万円を女に渡し離婚できたという。
「常識なんか通用しないとんでもない女です。あの女は金だけが目的なんですよ。関わりを持っただけで、私は人生をめちゃくちゃにされました」
私の直感通り、不倫相手の女は、問題だらけの要注意人物だったのだ。