3.心の使い方の改善
問題点:私たちは自分で自分を不安にして、落ち込ませて、問題を大きくしています。実際の現実ではないものを見て(妄想)、それに対して反応し、余計なことをしておかしなことになっています。
改善策:「妄想せず」=妄想をやめて、目の前の等身大の現実に気づくようにすることが大事になります。
この「力まず」「避けず」「妄想せず」の3つのアプローチを、ぜひ覚えてください。そして「マインドフルネス」とは、3つ目の「妄想せず」に相当します。
自分の今の状態をありのままに知覚する
マインドフルネスとは、「今の瞬間の現実に常に気づきを向け、その現実をあるがままに知覚し、それに対する思考や感情には囚われないでいる心の持ち方、存在の有様」を意味します。
マインドフルネスは、ストレスがない状態と感じられるかもしれませんが、実は違います。マインドフルネスとは、今の自分がどういう状態かをありのままに感じることです。ストレスがたまっているならたまっていると感じる、ストレスがないならストレスがないと感じます。ストレスがない状態のことを指しているわけではないのです。
マインドフルネスは、「ストレス←→リラクセーション」という軸とは別の軸なのです。
もう1つ、よく誤解されるのが、「マインドフルネスとは集中することである」ということです。「今の瞬間に集中することでしょ」「目の前のことに集中することでしょ」と言われがちですが、これも違います。
現実をきちんと感じ取っている状態、心の持ち方のことをマインドフルネスといいます。マインドフルネスの練習を続けていくと、だんだん生き方自体(存在)がそのような有様になっていきます。「現実をきちんと感じ取る心の持ち方」をし、「そういう生き方が身についてくること」まで含みます。