太田彩子さんは営業女子の育成プロフェッショナルとして大手企業などにコンサルティングを行っている。営業女子を応援するコミュニティ「営業部女子課」を主宰し、無料の勉強会を定期的に開催もしている。著書『1億売るオンナの8つの習慣』(かんき出版)はベストセラーになった。

<strong>太田彩子</strong>●1975年生まれ。98年、早稲田大学法学部卒業。その後リクルートに入社し、Hot Pepper創刊に携わる。リクルート退社後、2006年べレフェクトを設立。営業コンサルタントとして女性営業を中心に4万人以上を支援してきた。
太田彩子●1975年生まれ。98年、早稲田大学法学部卒業。その後リクルートに入社し、Hot Pepper創刊に携わる。リクルート退社後、2006年べレフェクトを設立。営業コンサルタントとして女性営業を中心に4万人以上を支援してきた。

・早起きしたらアウトプットする

実は早起きが本格的に定着したのは去年(2010年)からです。それまでは早起きしたり、挫折したりの繰り返しだった。今では夜の12時に寝たときは午前4時に起きますし、午前1時のときは5時起きです。

早起きは目的意識が明確でないと続きません。私の場合は、起きたらすぐにアウトプットすることにしています。企画書を書く、研修構成の大まかな流れをつくるといった仕事をする。朝イチだと頭がさえているから、いいプランが出る。アウトプットするようになってから、朝活が楽しくなりました。挫折していた頃は、読書とか英会話の勉強のようなインプットをしていたのです。読書みたいなものって、キリがないでしょう。面白かったらたくさん読むし、つまらなかったらすぐにやめたくなる。その点、アウトプットは納期があるから集中できる。

もうひとつ言うと、インプットは夜のほうがいい。夜、読書して、寝ている間に内容がまろやかに熟成し、朝起きたら、企画書の表現に使える。早起きには絶対に目的が要ります。

・嫌なことは朝にやれ

朝は早起きだけでなく、仕事のシーンでも活用できます。たとえば、私が夜遅くまで起きていた頃、嫌な報告を先延ばしにして、夕方にしていました。上司に対しても、得意先に対しても、言いづらいことを「どうしよう、どうしよう」と一日中、考えて、夕方とか夜に報告していた。すると、その時間は相手がいちばんカリカリしている時間なので、「なんだ、今頃そんなことを言って」と怒られた。そして、怒られると落ち込んで、ヤケ酒飲んで、体調が悪くなって、朝起きられなくなる……。悪循環でした。それで、嫌な報告は朝一番ですることにした。すると、相手も朝は余裕があるから、「まあ、しょうがないか。その代わりにこれをやってくれ」ということになる。嫌な報告は朝イチが基本です。