2 彼氏・彼女をつくれ
もう一つは、コミュニケーション力を磨くこと。アメリカの教育がディベート中心なのは、リベラルと保守、黒人と白人といった、文化的なせめぎ合いが常にある社会ならではのやり方だと思います。
でも、そういう状況はこれから皆さんが生きるグローバル社会の状況そのもの。そこで仕事をしようとか、世界の現実を変えていこうとすれば、議論をし、相手を説得する能力が必要になります。
さらに、自分の苦手なことを克服したいとき、自力だけでなく、それが得意な知り合いの協力を得るという手がありますよね。研究や仕事の世界では当たり前のことで、そのためにもコミュニケーション能力は非常に大事です。
アメリカの高校生の多くが、異性関係を含む社交性のトレーニングにチャレンジするのも、社交性の高い人は人を説得するのも上手だし、将来、社交性が高い人が上に行くという認識があるからです。どうやったらモテるか考えたり、モテる子にコツを聞いて実践して、時には失敗する経験も大事です。
3 ハードな奉仕活動をせよ
人を助ける経験も、おすすめしたいですね。ハーバードの学生の多くは、夏休みにインターンをしますが、その中で一目置かれるのは、きつい仕事をやった人です。勉強だけできる人はちょっとバカにされます。
土木工事とか、刑務所のボランティアとか。孤児院で貧しい捨て子を拾って、体を洗って引き取る仕事を手伝ってきましたとか。ハードな体験をしている人のほうが、人の苦労を知っているし、生きていることへの感謝もある。そういう人は、勉強へのモチベーションも高かったですね。