Q. 会社から期待されていない

評価ルールは2度変わる

ビジネスにはゲームの要素があります。特にサラリーマンの場合、スポーツと同じでルールが最初から決まっています。

平康慶浩 著●人事の専門家の視点で、大失敗したのに復活する人、評判が悪いのに出世する人など、人事異動の裏側を知ることができる。(日本経済新聞出版社)

「自分が会社から期待されていない」と感じるのは、8割方、そのルールを理解していないからです。評価のルールは数字だけではありません。将来性やそれ以外のこともあります。中身は企業によって異なってきます。従って、会社のルールさえわかれば、自分に何が足りないのかもわかってきますし、処方箋も見つかります。

現場では優秀だったのに、課長になると途端にダメになる人がいますが、その理由も、ゲームのルールを理解していないことに尽きます。

出世する人は人事評価を気にしない』では、昇進の基準は「会社の中で2回、大きく変わる」ことが明らかにされています。評価の基準が変わるということは、ゲームのルールが変わるということです。

1回目の変化は課長昇進時。課長になることで仕事の中心はプレーすることからマネジメントへと変わります。2回目の変化は部長以上に昇進するとき。課長までは、部下を把握し、彼らをうまく活かして数字を上げればいいのですが、部長以上になると、経営的・全社的な観点から事業を動かすことが求められます。そのため、評価基準は全く変わると思ったほうがいいでしょう。