リスク大なのにキンタマが体の外についている理由

私は野球部でキャッチャーをしていたので、股間にボールが当たると痛みで冷や汗をダラダラとかき、もがき苦しんでいました。これは、男性のキンタマが身体の外に出ているから起こる悲劇といえるでしょう。

男性の股間にぶら下がっている左右の袋には、精子を作る精巣が入っているわけですが、実は多くの動物の精巣はおなかの中にあります。しかし人間を含めたほ乳類の雄は、精巣=キンタマが外についています。身体の外にあれば、ボールはもちろん、何がぶつかるかわかりません。おなかの中にあるより明らかにリスク大なのに、なぜ人間のキンタマは外についているのでしょうか。

これは、精子が育つのに適した温度が、ほ乳類の体温よりも低いため。おなかの中に精巣があると、体温が高すぎるために、精子が育ちにくくなってしまうからです。

ちなみに、精巣が入っている袋はシワシワになっていますが、あれも非常に重要です。シワシワの下にある筋肉が、暑いと伸び、寒いと縮むことでラジエーターのような役割を果たし、キンタマの温度を常に精子の適温に保つ役目を果たしているのです。

まあ、その点はよくできたシステムともいえるのですが、痛い思いをするリスクと隣合わせというのは、ちょっとざんねんというか、なんともコワイ話です。

陰毛が縮れているのは陰部を守るため

ベッドやカーペットの上、お風呂場などに、ときどき取り残されている陰毛。きれいなストレートであればそれほど気にならないのかもしれませんが、微妙に縮れているせいなのか、発見した瞬間、なんともざんねんな気持ちになるものです。

どうして私たちの陰毛やわき毛は、頭の髪質にかかわらず、ストレートヘアではなく、縮れているのでしょうか。

3つほど説があるのですが、まず“クッション説”から紹介しましょう。わきも陰部も日常動作で擦れる場所なので、摩擦から肌を守るために、縮れ毛にすることでクッション性を持たせている、という説です。特に陰部は性交時に激しくぶつかります。その時の衝撃を吸収し、大切な性器を守り保護するため、というわけです。

2つ目が、“バリア説”です。陰毛が生えているあたりには大事な穴がいくつかあるため、縮れた陰毛が細菌やウイルスといった外敵の侵入を防ぐのに役立っている、という説です。