それでも一番いいのは「興味を持つこと」

これでもダメであれば、最後の手段。自分で一度、声に出して音読し、それを録音します。それを移動時間などに流しておくのです。その本の朗読バージョンが出ているなら、それを購入して聞きます。

粂原 圭太郎『偏差値95、京大首席合格者が教える「京大読書術」』(KADOKAWA)

最終的には、自動的に情報が入る仕組みをつくる、半分でも自動化できるようにするといいでしょう。

しかしやはり、情報を吸収する上で一番いいのは、なんとかしてその分野にも興味を持つことです。好きになる努力をするというのが一番大切な手段だと思います。

0から勉強するときの本の選び方

新しいプロジェクトに参加させられて、これまでやったことのない業務に飛び込むことは、ビジネスパーソンにとって珍しいことではありません。そんなとき、どうやって新たな分野を学習したらいいのでしょうか。

まずは、入門的な本を1冊選んでください。漫画でも構いません。自分の中に情報として入りやすいものを選ぶことが大切です。

そして、その本を気軽に読んでください。一生懸命、一語一句逃さずに読もうなどと思わないことです。読了したら、次は王道系というか、そのジャンルのベースとなる本をセレクトします。

ここでは著者独自の主張が強いものは避けましょう。まだ下地ができていない状況なので、いきなり個性の強いものを読むと、はじめから偏向的な考えになってしまうかもしれません。この点は要注意です。

3冊目は、またベーシックな本を選びますが、2冊目とはちょっと違ったパターンのものがいいでしょう。いくら基礎を固めるための本だとしても、多少なりとも各出版社によって違いがあります。

実務書で見るとわかりやすいのですが、面接の受け方、会社経理のやり方、プレゼンテーションの方法など、基本は大して変わりません。しかし細部を見ると、やはり違いが見えます。このような細かな違いを比較しながら読んでいくことで、記憶の定着につながります。また平面的だった情報が、立体化されて見えるでしょう。