長時間働くには会社と自宅は近いほうがよさそうなものだが、意外にも1時間以上かけて通勤する高所得者は低所得者の2倍もいた(図6)。だが、高所得者の通勤時間は10分未満も多い。「外資系金融機関に勤めている知り合いも、職場のすぐ近くに住んで夜遅くまでバリバリ働いています。本当のエグゼクティブは職住接近が多い」(加谷氏)。

たしかに、通勤で毎日長時間をムダにしてしまうのはもったいない。「これから収入を増やしたいと思っているなら、コストが高くても通勤時間のかからない都心に住み、その時間を勉強に充てたほうがいい」(加谷氏)。

仕事中心の生活で幸せなのかと思うかもしれないが「幸福度は100点満点で何点か」という質問では、高所得者の幸福度は低所得者より13.71ポイントも高かった(図7)。

調査方法●編集部と楽天リサーチで実施。個人年収500万円未満150人、個人年収2000万円以上150人から回答を得た。調査日は2017年3月15~16日。

加谷珪一
経済評論家
東北大学工学部原子核工学科卒。日経BP社(記者)、投資ファンド運用会社を経て、コンサルティング会社を設立し代表に就任。
 

金森重樹
行政書士
不動産投資顧問。東京大学法学部卒。不動産、建設、ホテルチェーンなどグループ年商100億円の企業グループのオーナー。
 
(撮影=大沢尚芳、鈴木啓介)
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