学級委員のような模範解答を捨て「二者択一」ができるか

今回の総裁選において、安倍さんを支持するのか、石破さんを支持するのか、進次郎さんはまさに究極の政治決断を迫られている。国民からの人気を落とさないために、以前と変わらず石破さんを支持して筋を通すというなら、死ぬ気で総裁選を戦わなければならない。が、それは、もう遅い。

では安倍さんに付くのか。そうであれば、石破さんから安倍さんに乗り換えた理由の説明が必要で重要だ。それができないというなら、責任ある政治家として今後、過度な期待はできない。もう彼も37歳。国によっては、国家指導者になっている歳でもある。

おそらく彼は、この辺の事情を考えて、総裁選での討論会をしっかり見るという体裁をとっているのかもしれない。しかしそれは猿芝居過ぎる。

今回の総裁選での判断は、現職である安倍さんの政治を信任するかどうかだけだ。そんなのは二人の討論を見なくても、判断できること。ましてや石破さんの論は、著書にもなっているのでそれを見れば分かること。討論を聞いてから決めますというのでは、いかにも学級委員がいうような模範解答である。

進次郎さんは、「単純な二者択一ではない」というが、トップの重要な決断は二者択一にしかならない。決断する「過程」においては、色々と複雑な事情や利害が絡み合い、本当に難しい高次元方程式を解くような作業になるが、しかし最後の決断は二者択一になる。

進次郎さんが、安倍さんに付くなら、石破さんから安倍さんに切り替えた理由をどう説明するのか。僕はここが一番知りたいし、ここに一番関心がある。この説明の仕方にこそ、政治家としての能力の全てが表れるといっても過言ではない。この説明の仕方こそが責任と権限を有する政治家、特に国のリーダーになれるかどうかの試金石だと思う。

この説明ができないなら、僕は一国民として進次郎さんに今後、過剰な期待はしない。ましてや石破さんに付いたか、安倍さんに付いたかを最後まで公にしないというなら、なおさら期待はしない。

もちろん、僕よりもはるかに優れた政治家であることは認めた上で。

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※本稿は、公式メールマガジン《橋下徹の「問題解決の授業」》vol.120(9月18日配信)を一部抜粋し、加筆修正したものです。もっと読みたい方はメールマガジンで! 今号は《【僕の「小泉進次郎」論】一番言いにくいことを、きちんと説明できるかどうかが試金石だ》特集です。

(写真=時事通信フォト)
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